○東北町職員の懲戒処分の基準に関する要綱
平成30年7月24日
訓令第4号
(趣旨)
第1条 この訓令は、地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第29条第1項の規定に基づく職員の懲戒処分(以下「懲戒処分」という。)が厳正かつ公正に行われるよう基準を定めるものとする。
(懲戒処分の基準)
第2条 職員が行った行為(東北町職員の自動車事故等に係る懲戒処分等に関する要綱(平成19年東北町訓令第5号)に規定する自動車事故等を除く。以下次条において同じ。)が別表に掲げる違反行為に該当するときは、当該違反行為に応じ同表に掲げる懲戒処分の種類を基準にして、東北町職員懲戒分限審査委員会で審査し、懲戒処分を行うものとする。
(1) 非違行為の動機、態様及び結果
(2) 故意又は過失の度合い
(3) 非違行為を行った職員の職責及び当該非違行為との関係
(4) 他の職員及び社会に与える影響
(5) 非違行為を行った職員の過去における非違行為の有無
(6) 非違行為を行った職員の日頃の勤務態度
附則
この訓令は、平成30年8月1日から施行する。
附則(令和5年8月7日訓令第28号)
この訓令は、公布の日から施行する。
別表(第2条関係)
非違行為の種類 | 標準的な懲戒処分の種類 | ||
1 一般服務関係 | (1) 学歴等詐称 | 学歴、職歴、資格、免許等を詐称して採用された場合 | 免職又は停職 |
(2) 欠勤 | ア 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた場合 | 減給又は戒告 | |
イ 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた場合 | 停職又は減給 | ||
ウ 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた場合 | 免職又は停職 | ||
(3) 遅刻・早退 | 勤務の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた場合 | 戒告 | |
(4) 休暇の虚偽申請 | 病気休暇又は特別休暇について虚偽の申請をした場合 | 減給又は戒告 | |
(5) 勤務態度不良 | 勤務時間中に職場を離脱する等職務を怠り、公務の運営に支障を生じさせた場合 | 減給又は戒告 | |
(6) 職場内秩序を乱す行為 | ア 他の職員に対する暴行により職場の秩序を乱した場合 | 停職又は減給 | |
イ 他の職員に対する暴言により職場の秩序を乱した場合 | 減給又は戒告 | ||
(7) 虚偽報告 | 事実をねつ造して虚偽の報告を行った場合 | 減給又は戒告 | |
(8) 違法な職員団体活動 | 違法な職員団体活動により公務の正常な運営を著しく阻害した場合 | 免職、停職、減給又は戒告 | |
(9) 秘密漏えい | 職務上知ることのできた秘密を故意に漏らし、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合 | 免職又は停職 | |
(10) 政治的目的を有する文書の配布 | 政治的目的を有する文書を配布した場合 | 戒告 | |
(11) 兼業の承認等を得る手続のけ怠 | 営利企業の役員等の職を兼ね、若しくは自ら営利企業を営むことの承認を得る手続又は報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員等を兼ね、その他事業若しくは事務に従事することの許可を得る手続を怠り、これらの兼業を行った場合 | 減給又は戒告 | |
(12) 入札談合等に関与する行為 | 町が入札等により行う契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合をそそのかす行為、事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示する行為又はその他の方法により当該入札等の公正を害すべき行為を行った場合 | 免職又は停職 | |
(13) 個人の秘密情報の目的外収集 | その職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で、個人の秘密に属する事項が記録された文書等を収集した場合 | 減給又は戒告 | |
(14) 個人情報の盗難・紛失・流出 | 過失により個人情報を盗まれ、紛失し、又は流出させ、公務の運営に支障を生じさせた場合 | 減給又は戒告 | |
(15) セクシュアル・ハラスメント | ア 暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし、又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び若しくはわいせつな行為をした場合 | 免職又は停職 | |
イ 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞、性的な内容の電話、性的な内容の手紙・電子メールの送付、身体的接触、つきまとい等の性的な言動(以下「わいせつな言辞等の性的な言動」という。)を繰り返した場合 | 停職又は減給 | ||
ウ わいせつな言辞等の性的な言動を執拗に繰り返したことにより、相手が強度の心的ストレスの重責による精神疾患に罹患した場合 | 免職又は停職 | ||
エ 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞等の性的な言動を行った場合 | 減給又は戒告 | ||
(16) 収賄 | 職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をした場合 | 免職 | |
(17) 職務怠慢 | 職務の遂行に関しその遂行を著しく長期間放置し、若しくは上司に報告義務があるにもかかわらずそれを怠り、町民等に損害、不利益を与えた場合 | 減給又は戒告 | |
(18) 内部通報 | ア 非違行為の事実を内部機関に通報した職員を詮索し、又は不利益を及ぼし、若しくは及ぼそうとした場合 | 停職又は減給 | |
イ 事実を捏造して非違行為を内部機関に通報した場合 | 停職、減給又は戒告 | ||
(19) 供応等 | ア 職務に利害関係のある者から利益や便益の供与(社会通念上許される範囲のものを除く。)を受けた場合 | 減給又は戒告 | |
イ アのうち、定期的に利益や便益の供与を受けるなど、常習性が認められる場合 | 免職又は停職 | ||
(20) 他人の個人印の不正使用 | 公文書作成や決裁の事務処理等において、他人の個人印を無断使用又は購入するなどして不正使用した場合 | 停職、減給又は戒告 | |
(21) 公文書の偽造 | 公文書を偽造した場合 | 免職、停職又は減給 | |
(22) 公印の偽造・不正使用 | 公印を偽造・不正使用した場合 | 停職、減給又は戒告 | |
2 公金物品取扱い関係 | (1) 横領 | 公金又は公物を横領した場合 | 免職 |
(2) 窃取 | 公金又は公物を窃取した場合 | 免職 | |
(3) 詐取 | 人を欺いて公金又は公物を交付させた場合 | 免職 | |
(4) 紛失 | 公金又は公物を紛失した場合 | 戒告 | |
(5) 盗難 | 重大な過失により公金又は公物の盗難に遭った場合 | 戒告 | |
(6) 公物損壊 | 故意に職場において公物を損壊した場合 | 減給又は戒告 | |
(7) 失火 | 過失により職場において公物の出火を引き起こした場合 | 戒告 | |
(8) 諸給与の違法支払・不適正受給 | 故意に法令に違反して給与を不正に支給した場合又は故意に届出を怠り、若しくは虚偽の届出をするなどして給与を不正に受給した場合 | 減給又は戒告 | |
(9) 公金・公物処理不適正 | 自己保管中の公金の流用等公金又は公物の不適正な処理をした場合 | 減給又は戒告 | |
(10) コンピュータの不適正使用 | 職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた場合 | 減給又は戒告 | |
3 公務外非行関係 | (1) 放火 | 放火をした場合 | 免職 |
(2) 殺人 | 人を殺した場合 | 免職 | |
(3) 傷害 | 人の身体を傷害した場合 | 停職又は減給 | |
(4) 暴行・けんか | 暴行を加え、又はけんかをした職員が人を傷害するに至らなかった場合 | 減給又は戒告 | |
(5) 器物損壊 | 故意に他人の物を損壊した場合 | 減給又は戒告 | |
(6) 横領 | ア 自己の占有する他人の物を横領した場合 | 免職又は停職 | |
イ 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した場合 | 減給又は戒告 | ||
(7) 窃盗・強盗 | ア 他人の財物を窃取した場合 | 免職又は停職 | |
イ 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合 | 免職 | ||
(8) 詐取・恐喝 | 人を欺いて財物を交付させ、又は人を恐喝して財物を交付させた場合 | 免職又は停職 | |
(9) 賭博 | ア 賭博をした場合 | 減給又は戒告 | |
イ 常習として賭博をした場合 | 停職 | ||
(10) 麻薬・覚せい剤等の所持又は使用 | 麻薬、覚せい剤等を所持、使用又は譲渡等をした場合 | 免職 | |
(11) 酩酊による粗暴な言動等 | 酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした場合 | 減給又は戒告 | |
(12) 淫行 | 18歳未満の者に対して、金品その他財産上の利益を対象として供与し、又は供与することを約束して淫行をした場合 | 免職又は停職 | |
(13) わいせつ行為 | ア 不同意わいせつ 暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした場合 | 免職 | |
イ 痴漢行為・公然わいせつ行為 法令に違反して、痴漢、公然わいせつ、その他のわいせつな行為を行った場合 | 停職又は減給 | ||
(14) 盗撮行為 | 公共の場所若しくは乗物において他人の通常衣服で隠されている下着若しくは身体の盗撮行為をし、又は通常衣服の全部若しくは一部を着けない状態となる場所における他人の姿態の盗撮行為をした場合 | 停職又は減給 | |
4 監督責任関係 | (1) 指導監督不適正 | 部下職員が懲戒処分を受けた場合で、管理監督者としての指導監督に適正を欠いていた場合 | 減給又は戒告 |
(2) 非行の隠ぺい・黙認 | 部下職員の非違行為を知得したにもかかわらず、その事実を隠ぺいし、又は黙認した場合 | 停職又は減給 |